メイン >> ゲスト作家紹介|6月












坂ぐっちゃんは、
酔っ払った時ホンマに「ヒック」て言う。
そんな人初めて見た。加藤茶か。笑った。
「親譲りやねん」言うて、ヒックヒック漏らしつつ、
駅の階段をプラプラ降りて行った。
憎めない男です。
一人芝居かぁ。
一人のイメージ無いよなぁ。
人好きする。常に賑わってる。
飲み会やらで「アイツ呼んどこか」なんて
真っ先に名前出るタイプ。
あたしは真逆で名前出んタイプ。
そのくせ自分のこと忘れられてないかなと
ビクビクしてたりして。
やからあたし、うれしかった。今回。
忘れられてなくて。
ちゃあんとメンバー入れてもろて。
暫く会うてないのに。
律儀な男や思います。
同い年やし血液型一緒やし。
愛を込めて書くよ。

「傘がない」(作・演出/角ひろみ)
実家は貧乏。成績も下位。クラスでの身分まで最下級層。
不良からはパシらされ、暗黒の中学時代を送った
少年Aがいた。
持ちうるものは、手先の器用さと優しさだけだった。
そして15年。少年Aは30才にして
小さな寿司屋の主となり上がった。
ある大雨の日。
ならず者となり果てた同級生が現れて、Aに出前を頼んだ。
届けに行った文化住宅。そこには──。
これは優しい、ウザいほど優しい男の恋話。
角ひろみが故郷尼崎のヤンキー中学で気になっていた
男子をモデルに、女子目線から描く愛と青春の粒。


角さんの描くナチュラルで日常的な力の抜けたユーモアあふれる会話。関西弁だからということもあるのでしょうか?ひたすら力をこめまくる僕の芝居とは大違いです。
今回、角さんとのコラボレーションで僕も安らぎある脱力芝居を目指します。

6月舞台写真 クリックすると拡大します
6月を終えてコメント
坂口っちゃん、皆さま。
暑中お見舞申し上げます。
6月をありがとうございました。スリリングなひと月でした!ふたりの相性を試されているようで。どうやったんかなァ?あたしは、たまらん愛しい作品になりました。1等賞やァー!って思いました。
…あれ!?片思いかなァ?周り見えてないかなァ?けどまぁ、そんなあれやこれや報われなさや果たせなさのおかしみを芝居にするんやと思います。そこんとこ、坂口修一はすごく大切に、誠実に、表現してくれる役者さんだと改めて知りました。
もうあたしらふたり30越えてるのに、公園でアイス食べながら読み合わせしたり、小道具の寿司桶には寿司の代わりにラムネ菓子を山盛り入れて稽古したりなども、おもしろかったです。
坂口っちゃん、ありがとね。あと9作品、おもしろいのが続々生まれるんかーと思うと、ちょっとクヤシイな。
最後に、ハンカチでブラジャーの折り方を忘れんように記しておきまーす!!
2007 7月 角ひろみ
直筆コメント&ブラジャーの折り方はこちら⇒
ほんとに楽しい作品づくりでした。
稽古初日、僕が調子良くペラペラ〜と台本を読んだ後、「もっと滑舌悪く喋ってみて、梅荘の喋りはイラッとする感じやねん。」と言われてから、も〜苦労の連続でしたけど。大阪弁の台本に慣れてなくてなかなか台詞が頭に入ってこなかったり、ちょっと気を抜くと普通にペラペラ喋ってしまって。
「喋りが上手すぎ!そんなに上手く喋れるやつやったらいじめられっ子に見えない。」
逆にやりすぎて気持ち悪い人になりすぎたり。
「嫌われるとこまではいって欲しくないな〜、あくまで愛せる部分は欲しい。」
ホントに僕の中にいる梅荘くんに出会えるまでは生きた心地がしなかったです。角さんとやるのも初めてだったので、こんな下手くそな僕に愛想をつかされないかハラハラしました。僕が言いだしっぺの企画ですから、なんか妙な見栄があるというか、芝居づくりを始めてみたら肝心の役者坂口が手のかかる駄目駄目なんて話と違うわ〜と思われたくないという、少しでも自分を大きくみせようという、しょうもない考えにとらわれておりました。そんな僕を角さんは最初から最後まで驚くほど寛大に信じてくれていて、お蔭様で道に迷わずまっすぐに進むことが出来ました。角さんまたよろしくね〜♪


角ひろみ
尼崎市出身。 宝塚北高校演劇科卒業。 富良野塾中退。
1995年芝居屋坂道ストア旗揚げ。代表・作演出をつとめる。
2005年同劇団を解散。
「あくびと風の威力」で
第4回日本劇作家協会新人戯曲賞佳作受賞。
「裏山。」で第10回OMS戯曲賞最終選考ノミネート。
「木造モルタル式青空」で
第11回OMS戯曲賞最終選考ノミネート。
故郷尼崎仕込みのリズミカルな関西弁と独特な詩的感覚で、凡人の日常とナマの声を、痛みとユーモアを込めて描き出す。
四畳半フォーク的な劇世界。